本は人生のパートナーになる

人々の生きてきた足あとを辿りながら、自分の次の一歩を考えよう。

知性を磨く 「スーパージェネラリスト」の時代 / 田坂広志

この本は、自分の人生の方向性をはっきりさせるために読んだ本です。

スペシャリストの道があるその時の職業。でもスペシャリストとして極めたいとは思わない。じゃぁ、何が向いているのだろう?

ジェネラリストという言葉に出会い、もしかして私が目指してる方向なのかもと手にとりました。

 

勉強できるのに、社会では成功しない例というのはよく見ます。

では、何がどう違うのか具体的に論理建てて説明されているので、モヤがすっきりする本でもあります。

 

では、さっそく。

「知能」とは、「答えの有る問い」に対して、早く正しい答えを見出す能力のこと。

「知性」とは、「答えの無い問い」に対して、その問いを、問い続ける能力のこと。

 

「知識」とは、「言葉で表せるもの」であり、「書物」から学べるもの。

「智恵」とは、「言葉で表せないもの」であり、「経験」からしか掴めないもの。

「知性」の本質は、「知識」ではなく、「智恵」である。

よく、「本ばかり読んでないで行動するべきだ」とまともな指摘を受けた苦い経験があります。

読むばかりでなく、実践の場で少しずつでも試してみるのが書物で学んだ「知識」を「智恵」に変換できる方法なのかもしれないです。

未だに「本ばかり読んでいないで行動するべきだ」って言葉が心のなかで響いていて、教訓として心に刻んでいる言葉です。

 

企業の経営者やベンチャーの起業家、現実の変革に取り組むリーダーならば、誰もが、多かれ少なかれ、思想、ビジョン、志、戦略、戦術、技術、人間力という、 「七つのレベルの思考」を行っている。

どう「スーパージェネラリスト」に飛躍できるのかこの後に説明があります。

考える見方を鍛えるそれによって、出来事、問題、課題を多面的に解釈することが出来て、即時的確な判断、行動が出来ることに結びつくのかなと私は解釈しました。

 

「ある役割を、情熱込めて演じている自分がいる。

その自分を醒めて見ている、もう一人の自分がいる」

私の考えとして、自分自身を偽りなく見せているつもりだが、その表現方法は人によって変わることがある。それはその人が退屈せずに最後まで話を聞けるようにと配慮していることも影響しているかもしれない。

だから、この一言はとてもしっくりきた。

情熱を込めて演じている自分。

そういうことなのかもしれない。

 

多少難しい表現もある本ですが、新書だけあってさらっと全体を丁寧におさらいしてくださっている本です。

他人の考えを鵜呑みにして自分の考えだと思い込んでることって結構あります。

それはただ聞いて知っただけ。

この本を読んで知り、自ら経験し、「智恵」としていくヒントを得てくだされば幸いです。