本は人生のパートナーになる

人々の生きてきた足あとを辿りながら、自分の次の一歩を考えよう。

生とは、死とは / 瀬戸内寂聴 堀江貴文

瀬戸内寂聴さんと、堀江貴文さんの対談がすごく魅力的に写ってジャケ買いした本です。

物事の本質に近づかれている瀬戸内寂聴さんの品のある言葉回しと、堀江貴文さんの今の表現する異色のコラボがとても新鮮で不思議な空気感がたまらない本です。

 

では、さっそく。

堀江 人間って基本的に人に迷惑かけて生きてる生き物じゃないですか。だから別にそこは開き直ってもいいかなと思うんですけどね。

堀江さんは「多少迷惑かけてもいいのでは派」

瀬戸内寂聴さんは「極力人には迷惑かけたくない派」

どちらもどちらで正しいのだと思う。

私はバランス派といういいところ取りをしようと思っている笑

 

堀江 まず僕は「座右の銘」ってのが嫌いなんですよ。そんなの聞くなよ!と思う。僕の座右の銘なんてない。

瀬戸内 私も嫌い。しょっちゅう変わるものだしね、変わったら「座右」ではない(笑)

瀬戸内さんの「座右の銘」嫌いの理由を聞いて、確かにと思った。

自分が指針としたい言葉って変化していくよなと。

今この瞬間はこの言葉を大切にしたい!ってくらいでいいのかなと。

「座右の名」ではないけど、好きなことばはたくさんありますよ!

 

 堀江 まあどうでもいいんじゃないですか、死んだあとの資産なんか好きにすれば。葬式とかお骨とかどうでもいいですね。

瀬戸内 だんだん坊さんみたいになってきたな(笑)

堀江 本当にいろんなものに対するこだわりがなくなってきています。

最近、亡くなられた方の部屋を拝見する機会があり、色んな物が当然残っていました。

生活に必要な家具家電もそう。いい値段をしたであろう家具や家電もたくさんありました。

衣服も、本も、手作りされたものもたーくさん残っていました。

けど、同時に「あ、これは死んだら持っていけないのか」と気づく瞬間でもありました。

ものに対するこだわりが少し減った瞬間でもあり、いかに経験するかに思考がシフトした瞬間でもある気がします。

 

 

この本は、本当に目の前でお二方が対談しているように感じられる程に言葉がとても軽やかで読みやすいです。

ある喫茶店で居合わせた隣の席のふたりの話を盗み聴きしているよう笑

 

そんな気持ちでさらっと読んでみてください。