本は人生のパートナーになる

人々の生きてきた足あとを辿りながら、自分の次の一歩を考えよう。

一〇三歳になって分かったこと 人生は一人でも面白い / 篠田桃紅

最近は元気で年を取られる方が増えているようです。 その中でも100歳を超えて生きておられる方がどのような考えを持っておられるのか気になり手にとった本です。

 

篠田さんのお人柄なのか、言葉がとても上品で読んでいると心に清らかさが染み入るような文章です。

 

自由という熟語は、自らに由ると書きますが、私は自らに由って生きていると実感しています。自らに由っていますから、孤独で寂しいという思いはありません、むしろ、気楽で平和です。 

『自らに由る』とはどういうことなのか調べてみましたが、

自分で考え決断して行動するということのようです。

自由とは、そういうことなのかと考えがまとまった一言でした。

自由の基準をお金や時間で測ろうとするのは何か違うのかなと思っていたのがすっきりもしました。

 

 これまで歳を基準に、ものごとを考えたことは一度もありません。なにかを決めて行動することに、歳が関係したことはありません。この歳になったからこれをしてはいけない、この歳だからこうしなくてはいけないと思ったことがないです。自分の生き方を年齢で判断する、これほど愚かな価値観はないと思っています。

「愚かな価値観」とまで言ってしまうのはストレートな表現でとても気に入った文です。

私は30代ですが、10代、20代からすればもう歳だねと思われ、

50代、60代からするとまだまだ若いねーと言われます。

 

年齢なんて所詮、相対評価であって、絶対評価ではないということをいろんな年代の方を接していると思います。

自分自身の価値は自分自身で決めていいのだと思います。

 

絵というものは、自分のなかに湧いてくる思いを、目に見えるようにしたものなので、なにを、という質問には、私はいつも戸惑いました。絵に表れないものこそが、質問の「なにを」で、そしてその「なにを」は見る人によって、どのように受け止めてもいいものだからです。

人は、説明を頼りになにかを見ていると、永遠に説明を頼りに見るようになってしまいます。

人生とは自分の考え、見方を鍛えるためにあるのかもしれない。

いつでも向き合うのは自分自身で、自分がどう感じているのか自分の感性を察することが成長に繋がるのかもしれないです。

 

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